FSFの歴史

 フードサイエンスフォーラム(FSF: Food Science Forum)は、若手(自称)食品研究者の会です。もともと食品分野の若手研究者有志が、ある年の日本農芸化学会の大会が開かれた折りに、「どこかにみんな集まって飲もう!」と言っていたのが、この会の発足につながっており、気取る必要のないとても楽しい会です。

 会則ができたのが平成元年です。現在、食品研究の発表の場は日本農芸化学会の他、日本栄養・食糧学会、日本食品科学工学会等の多くの学会に分かれていますが、食品関連分野を含めた横断的な親睦の場をなかなか持ちにくく、この会が 小さいながらもその役割を果たしていることを自負しております。本会は年一回 (春の農芸化学会大会、日本フードファクター学会学術集会の前後)に懇親会や学術集会を開いていますが、時には泊まり込みで講演会や夜を徹しての親睦会を行い、日頃できない率直な意見交換の場を設けています。

 FSFの事務局は最初、名古屋大学農学部の大澤俊彦先生の所にありました。FSF の研究会を重ねる過程で、食品成分によるがん予防をテーマにした国際学会を大澤先生を中心として日本で開く話が持ち上がり、それが1995年にICoFF(International Conference of Food Factors)として具体化しました。ICoFF成功のためには医学・薬学系の先生方の協力が必要だったことは言うまでもありませんが、多くのFSF会員が奮闘したことが、あくまでも食品にこだわった国際学会を開催する駆動力になったことは間違いないでしょう。

 その後、組織としてのICoFF実行委員会はJSoFF(Japanese Society for Food Factors)に移りました。また、FSFを構成する人々も各分野で次第に指導的な立場に着かれるようになってきました。そのため、FSFは「幹事の50歳定年制」を会則に盛り込み、事務局も静岡県立大学(中山勉先生)に移りました。2002年8月、藤枝市の研究会で、事務局を京都大学院農(村上明先生)とお茶の水女子大(森光康次郎先生)へ移すこと、さらに以下のような新しい運営体制が承認されました。

 さらに、2009年9月、伊東市の研究会で、現事務局へと引き継ぐことが承認され、現在に至っています。学術集会をコンスタントに開催できておりませんが、発足当初の雰囲気を維持すべく、各学会に付随して懇親会を度々開催しております。

 

フードサイエンスフォーラムの概要:

・名称:フードサイエンスフォーラム(FSF)を継続して用いる。

・趣旨:食品科学に関する多様な情報を、研究者間で迅速に交換し合い、一般大衆に対してはできるだけ的確に伝えること。

・運営方法:徹底したIT化→メーリングリスト(ML)やホームページ(HP)の活用。MLは会員限定にする(HPは公開)。

・会員資格:学生から大御所まで、参加年齢層や研究分野、所属を制限しない。 参加意志のある方を熱く歓迎する。

・会費、会計:一般会費、賛助会員(企業)は廃止。MLやHPの維持に費用は発生しないので、年会毎での決算方式を採用。寄付に関しては常時受付。

・運営組織:現在、三好、保田&石井があたるが、できるだけ早い世代交代。

・年会:毎年、開催する必要はない。 農芸化学会やJSoFFに合わせて、あるいはそれ以外の機会に開催。会員の中から、その年の年会担当者を選び、テーマ(あれば)や演者の選定を任せる(日頃 よりMLを活用して、開催地や担当者などについての意見交換をしておく)。演者の選定は、世代に関しては大学院生から退官した大物研究者まで、研究分野も既成概念にとらわれず、幅広い視野で行う。

・会員名簿:管理が煩雑なので廃止する。全会員のメールアドレスは、 ML管理人に請求すれば閲覧することができる。

 

 これまで、FSFは口コミだけで会員数を少しずつ増やしてきましたが、このHPをご覧になってFSFに関心をお持ちになりましたら、下記のFSF事務局までご連絡下さい(問合せフォームをお使い下さい)。現会員の推薦が必要ですが、非常に簡単な手続きで入会できます。

 

*FSF事務局(17年9月〜)

三好規之(静岡県大院・薬食生命総合学府)

保田倫子(椙山女学園大・生活科学部)  

石井剛志(神戸学院大・栄養学部)

 

(09年9月〜17年9月):

中村宜督(岡山大学大学院環境生命科学研究科)

室田佳恵子(近畿大学理工学部)

榊原啓之(宮崎大学農学部)